2025年12月18日のエンタメニュース

Adoが『ちびまる子ちゃん』OP担当へ 「おどるポンポコリン」6年8ヶ月ぶり歌唱変更

(C)さくらプロダクション/日本アニメーション

歌手のAdoが、国民的アニメ『ちびまる子ちゃん』(フジテレビ系、毎週日曜午後6時)のオープニング主題歌「おどるポンポコリン」を新たに歌唱することが発表された。オープニングの歌唱アーティストが変更されるのは6年8ヶ月ぶりで、アニメ化35周年の締めくくりとして、28日放送回から新バージョンが登場する。

原作は、2018年に亡くなったさくらももこさんによる同名漫画。1990年のアニメ放送開始以来、主人公・まる子の日常をユーモアたっぷりに描き、世代を超えて愛され続けてきた。

B.B.クィーンズによるオリジナル版は社会現象的ヒットを記録し、これまで木村カエラやE-girls、ゴールデンボンバーらがカバー。今回のAdo版は、ヒャダインによる遊び心あふれるアレンジに、Adoならではの表現力が加わった新境地の仕上がりとなっている。

新オープニング映像には、アニメ化されたAdoも登場し、まる子たちとの共演が見どころ。楽曲は29日午前0時より各配信サイトで配信される。


庵野秀明が再び“エヴァ”を描く――放送30周年記念の新作短編アニメ制作決定、2026年「エヴァフェス」で世界初上映へ

人気アニメ『エヴァンゲリオン』シリーズの放送30周年を記念した新作短編アニメーションが制作されることが発表された。新作は、2026年2月21日から23日までの3日間、神奈川・横浜アリーナで開催される大型フェス「EVANGELION:30+; 30th ANNIVERSARY OF EVANGELION(通称・エヴァフェス)」にて上映される。

今回制作されるのは、イベントのために新たに制作される約13分の短編アニメーション「エヴァンゲリオン放送30周年記念特別興行」。『エヴァンゲリオン』シリーズ原作者の庵野秀明が企画・脚本・総監修を務め、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で作画監督を担当した浅野直之が監督を務める。さらに、これまでシリーズ制作に深く関わってきた鶴巻和哉、樋口真嗣、轟木一騎も監修として名を連ね、まさに“エヴァの中枢スタッフ”が集結した布陣となっている。

現時点では、物語の内容や登場キャラクターなどの詳細は明かされておらず、ファンの想像を大きくかき立てる形だ。新作短編はイベント会場限定映像として世界初披露され、3日間の開催期間中、横18メートル・縦15メートルという巨大LEDスクリーンで、1日1回のみ上映されるというプレミアムな演出も注目ポイントとなっている。

上映を鑑賞するには、1日を通して「STAGE AREA」の全演目を楽しめる「STAGE AREA Ticket(ステージエリアチケット)」、もしくは「STAGE AREA」と展示周遊エリア「EVA EXTRA 30」の両方に入場可能な「ALL AREA Pass」を購入すれば、追加料金なしで視聴可能。ただし、「ALL AREA Pass」はすでに全日程完売となっており、改めて作品とイベントへの高い注目度がうかがえる。

「STAGE AREA」では、『エヴァンゲリオン』シリーズのボイスキャストやクリエイターをはじめ、多彩な出演者によるトークやパフォーマンス、さらには初開催となるコンサートなど、エヴァの世界観を体感できる演目が1日を通して展開される予定で、現在チケットは好評発売中だ。

『新世紀エヴァンゲリオン』は、1995年から1996年にかけてテレビアニメとして放送され、未知の敵性生命体“使徒”と人類の戦い、そしてエヴァに乗る少年少女たちの葛藤と成長を描き、社会現象的な人気を博した。その後、2007年からは『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズとして再始動し、『:序』『:破』『:Q』が次々と大ヒット。2021年公開の完結編『シン・エヴァンゲリオン劇場版』では、シリーズ初となる興行収入100億円を突破するなど、日本アニメ史に名を刻んだ。

放送開始から30年を迎える今、再び庵野秀明の手によって描かれる“新たなエヴァ”は、どんなメッセージを私たちに投げかけるのか。ファンにとって見逃せない特別な一作となりそうだ。


邦画実写No.1の快挙記念――吉沢亮主演『国宝』、歌舞伎座で大みそか特別上映決定 豪華キャスト集結&全国生中継へ

©吉田修一/朝日新聞出版 ©2025映画「国宝」製作委員会

映画『国宝』が、12月31日に東京・歌舞伎座で大みそか特別上映会を開催することが18日、発表された。東宝の公式サイトおよび映画公式SNSが伝えたもので、東宝配給作品が松竹の劇場で上映されるという極めて異例の試みとして、大きな注目を集めている。

今回の特別上映は、本作が興行収入で邦画実写No.1を達成したことを記念して行われるもの。当日は舞台あいさつも予定されており、主演の吉沢亮をはじめ、横浜流星、寺島しのぶ、見上愛、黒川想矢、田中泯、中村鴈治郎、そして李相日監督という、作品を彩った豪華な顔ぶれが登壇予定となっている。

さらに、午前10時から行われる歌舞伎座での上映会の模様は、全国の映画館で同時生中継されることも発表され、現地に足を運べないファンにとっても見逃せないイベントとなりそうだ。歌舞伎座で映画が上映されるケース自体は決して前例がないわけではないが、東宝作品が松竹の本拠地とも言える劇場で上映されるのは非常に珍しく、昨年にF1ラスベガスグランプリのパブリックビューイングが行われた例と並び、異例中の異例と言える。

『国宝』は、吉沢亮が主演、横浜流星が共演を務める話題作で、今年11月には興行収入173.7億円を突破。これにより、『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003年公開/173.5億円)を超え、邦画実写映画として歴代興収1位の座に輝いた。

物語は、上方歌舞伎の名家に引き取られたやくざの息子と、その家に生まれた御曹司という対照的な立場の2人が、芸の世界でしのぎを削りながら、50年にわたって芸道を究めていく姿を描いた波瀾万丈の一代記。血筋か才能か、宿命か努力かという普遍的なテーマを、歌舞伎という伝統芸能の世界を舞台に描き切った点が、多くの観客の心をつかんだ。

吉沢、横浜をはじめ、黒川想矢、越山敬達、田中泯、渡辺謙ら実力派俳優陣が、吹き替えなしで挑んだ迫力ある歌舞伎シーンも大きな話題となり、作品のリアリティと熱量を一層高めている。邦画実写としては22年ぶりとなる興行収入100億円突破を果たし、社会現象とも言える盛り上がりを見せてきた本作が、年の瀬に“日本の演劇の殿堂”歌舞伎座で上映されるという事実は、その成功と評価の象徴と言えるだろう。

2023年を締めくくるにふさわしい一大イベントとなる『国宝』大みそか特別上映。邦画史に名を刻んだ作品が、どのような熱気で新年を迎えるのか、ファンならずとも注目が集まっている。

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